フランスGP前に、レギュレーションの変更を解説
今回発表になったレギュレーション変更は、おおきく四つあります。ひとつ目は、全クラスに適用されるスタート進行に関するとりきめ。ふたつ目は、負傷して長期欠場したライダーの戦線復帰前テスト許可について。これはMotoGPクラスのみに適用されるルールとなっています。この二点については、下でじっくりと説明します。
三つ目もMotoGPクラスに関する事柄で、2027年の技術規則変更に伴う新スペックのマシンは2025年シーズン中には行わない、とする内容です。これについては日本語ニュースサイトなどでも記事化されているようなので、ご存じの方も多いと思います。ルールの文言では「2025年シーズン中は……」と記されているので、規定上新シーズンと定義される最終戦翌日、つまり2025年11月17日(月)には新レギュレーションマシンのテストをしてよい、ということになります。
四つ目は、Moto2/Moto3クラスのワイルドカード出場規定。ライダーひとりあたり1シーズンに3戦まで、となりました。従来のルールでは「同一クラスで年間3戦まで」とされていたので、理屈の上ではひとりのライダーがMoto2とMoto3で3回ずつの計6戦に参戦することができる計算でしたが、それが厳格化されたことになります。理由は「複数のレースに参戦を希望する選手には、ワイルドカード枠を使うよりもパーマネント参戦を目指すほうを推奨する」という方針によるもののようです。これに伴い、各チームのワイルドカード割り当ては最大でシーズン3回まで、となりました。