ガムランとケチャとフェルミンな週末

9月末の日本GPでマルク・マルケスのチャンピオンが決定し、翌週のインドネシアGPはいろんな意味でチャンピオン確定後のレースらしい週末になりました。少し振り返ってみましょう。
Akira Nishimura 2025.10.07
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 史上2番目の若さでのMotoGPクラス初優勝だそうです。史上最年少優勝は、言わずと知れたマルク・マルケスが2013年にCOTAでやってのけた20歳63日。今回はそれに次ぐ記録で20歳183日。いやあ、若くしてこういう場所にたどり着くというのはいったいどんな心境なんでしょうね。自分がその年齢だった頃は、関西の某所でゴミを収集するパッカー車に乗るバイトをしたり、ティッシュケースにアイディアを得た箱から取り出すビニール袋の製造工場でバイトをしたりして、学費や生活費などを稼いでいた時代でした。いや、そんなことはどうでもいいんですが。

 昨年は、ペドロ・アコスタがマルケスの記録を塗り替えるかあるいは史上2番目になるかという興味でシーズン前半が推移していったのですが、今シーズンにアルデゲルが史上最年少優勝記録の2番目になるとは、昨年末に彼が初めてMotoGPマシンに乗ったバルセロナの事後テストを見ていたときにはまったく想像もしませんでした。それからシーズンが始まってみると、欧州ラウンド序盤のフランスで土日ともに3位、後半戦が始まってオーストリアのレッドブルリンクで決勝レース2位。

 今回は土曜スプリントで最後の最後にマルコ・ベツェッキに逆転されてしまい、再逆転はならなかったものの、それでも自己ベストの2位。そして日曜の決勝レースでは、そのベツェッキと前週のもてぎでチャンピオン確定させたマルク・マルケスがスタート直後にいなくなり、その日本で本来の強い走りを復活させたペコ・バニャイアもどよーんとした走りで結局は転倒してリタイア……と、ある種の飛車角落ち感はあったものの、それでも2番手に9秒差を開いて独走に持ち込む力強い走りをみていると、いやすごいなあ強いなあお見事でした拍手ぱちぱちぱち、とまったくいちゃもんなどつけようがない圧巻の優勝でした。ちなみにルーキーライダーの優勝は2021年オーストリアのホルヘ・マルティン以来なのだとか。

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