One Little Victory
金曜の走行を終えて土曜のスプリント前に配信した前回のニューズレターでは、「今日のQ2でフロント2列目くらいに並ぶことができれば、午後のスプリントと明日の決勝レースではまたしても表彰台を争うポジションで走ってくれるのではないでしょうか」と記しましたが、そのQ2でフロントロー2番手を獲得した小椋は、スプリントで2位、そして日曜の決勝レースでは一時4番手まで落とすものの、そこからじわじわと差を詰めてゆき、いかにも小椋らしいレース運びで最後は2秒差を開いて優勝。
狙った場所でスパッとオーバーテイクしたあとは、相手に再度抜き返されたりするようなごちゃごちゃした争いをさせることなく、終盤の展開では強さと安定感を見せつける圧巻の走りでした。勝つときというのはえてしてこういうものですね。ランキング首位だったアプリリアファクトリーのマルコ・ベツェッキは転倒リタイアを喫してノーポイントで終わったため、首位は同じくアプリリアファクトリーで3位ゴールのホルヘ・マルティンが193ptとなって首位を奪取。ベツェッキは186pt、3番手のファビオ・ディ・ジャンアントニオは177pt、そして小椋がマルティンまで25点差の168ptでランキング4番手につけています。ちなみにランキング5番手は昨年度チャンピオンのマルク・マルケス(153pt)で、6番手は今回の土曜スプリントで勝利し、日曜の決勝レースは2位で終えた小椋のチームメイト、ラウル・フェルナンデス(138pt)。というあたりまで状況を整理したうえで、まずはレース後に行われたプレスカンファレンスのうち小椋選手と司会者の質疑応答、およびフロアからの質問をいくつか紹介しましょう。このカンファレンスの一部始終は公式サイトで確認できるので、全編を視聴したい方はそちらもご参照ください。
……と思いつつ配信用サムネールに使えそうな写真を過去の素人写真アーカイブから物色していると、2018年の若い小椋藍の写真に行き当たりました。どうやらこのとき、つまり2018年のダッチTTではアジアタレントチームからMoto3にワイルドカード参戦していたようです。写真と一緒に保存している取材メモを見ると、初日の走行を終えた順位はトップから+1.532秒差の26番手。”Cathedral of Speed”初日について小椋少年は、こんなふうに振り返っていました。