カタールGP開催を翌週に控えて
現在の中東の地政学的状況のもとで、カタールGPをはたして安全に開催できるのか、ということはずっと議論されており、先週のオーストラリアGPでも、ライダーたちを含む水面下での話し合いは行われていたようです。オーストラリアGPを終えて、グランプリは今週末のマレーシアへ場を移し、当初の予定では来週にはカタール・ドーハへ移動することになっています。
アメリカとイスラエルのイラン攻撃以降、中東の不安定度がさらに増して先が読めない流動的な状態が続いているのは誰しも知るところで、さらに先週末にはイスラエルの総選挙があったばかりで、来週11月3日にはアメリカ合衆国で中間選挙が行われます。まさにその週末に、カタールではMotoGPの現地イベントが始まるという流れになっています。
前回のオーストラリアGPでも、水面下でライダーたちは話し合いを持ったという話も漏れ聞こえてきました。ただし、その話し合いに参加した人々が何らかの合意に達したとしても、そこに法的拘束力はないため、レース運営主体があくまでも予定どおりに実施しようとしているのであれば、実効性のある歯止めや抑止力にはならないでしょう。カタールGPのレースイベントは11月5日からルサイルインターナショナルサーキットで始まりますが、アメリカ合衆国のトランプ大統領は中間選挙終了直後にイランに対して(放言気味に)攻撃を再開すると示唆する発言を行っていることなどを考えると、アメリカ合衆国の中東最大規模空軍基地と指呼の距離にあるサーキットのこの時期の滞在は、手放しで安全とはとてもいえません。ちなみに、日本の外務省によると、カタール国の危険情報は「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」となっています。